人形改造コンテスト 第51回入賞作品発表
ファンの皆様の支援により50回の大台を越え、新たな気分で迎えた人形改造コンテスト。今回も「この手があったか」と思わず膝を打つ作品が数多く寄せられ、審査も難航しました。
さて第51回の金賞は佐藤邦彦さんが受賞。以前より歴史物を得意ジャンルとしていた佐藤さんが今回挑戦したのは200年ほど前に描かれた葛飾北斎の有名なスケッチ画。立体にしながらも北斎の筆致を巧みに盛り込み、二次元の原画の輪郭をも感じさせる不思議な仕上がりです。そして最も注目すべきは人形の衣装。一体一体に施された細密な着物の柄の表現は76才という年齢を感じさせない見事な技です。佐藤さんは第1回のコンテストから51回連続出品で記録更新です。銀賞の森尾しょうじろうさんはフィギュアスケート羽生結弦選手の4回転アクセルの演技を連続写真のように再現。衣装や髪の毛の動きにも気を配り、一瞬の動きを13カットに分け淀みなく一体化。中央の演技前の人形との動と静の対比も絶妙です。このようなCG画像はよく目にしますが、立体ではなかなか見ることがないだけに、人形改造のさらなる可能性を感じさせる秀作です。2022年のプロ野球で注目を浴びた史上最年少の三冠王、ヤクルト村上選手のダイナミックなスイングを作り上げた渡辺タクヤさん。キャッチャーや審判も細部にわたり丁寧に仕上げられ、群像として緊迫したシーンが上手く表現されています。旬の題材でコンテスト初挑戦、見事銅賞を獲得です。長引くコロナ禍ですが、そんな中、明るい話題をもたらした日本女子カーリングチーム。2022年開催の北京冬季五輪で銀メダルに輝いた彼女たちを再現した虫明範雄さんの作品が話題賞を受賞しました。台座(コート)に傾斜がつけられ、メンバー全員の動きや真剣な表情、明るい笑顔がはっきり見えるように配置された巧み構成力が光ります。アイデア賞の村山尚さんは広大な富士山をバックにした自身の姿を作品に。スマートフォンのカメラフレームは取り外しができ、ファインダーで覗いた風景ももう一つの作品の見せ方として楽しめるようになっています。人形はもちろん、オートバイのスポークの再現など繊細な仕上がりも見どころです。一瞬謎解きのように考えて、あぁなるほど!と納得。それぞれのオートバイの名前にちなんだライダーが集合した努力賞青山祐司さんの作品は、ユニークな発想と、マシンとライダーのアンバランスさが魅力。そして奥山潔さんのフィールドキッチンはMM賞に。新旧の人形が集う食事風景。兵隊人形をベースに少しの改造でも楽しめる人形改造の基本ともいうべき作品です。
初心者の参加大歓迎。まずは人形を手にとって発想を膨らめてみてください。あなたなら身長5cmの人形にどんなアイデアを込めますか。
入賞作品 ※佳作(五十音順)
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【 金 賞 】
〔 作 者 〕 佐藤 邦彦
〔 題 名 〕 北斎漫画 八編十五丁裏 [別画像:背面] / 北斎漫画 八編十六丁表 [別画像:背面]
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【 佳 作 】
〔 作 者 〕 井手 隆史
〔 題 名 〕 SHINJI MIZUSHIMA BASEBALL MUSEUM [別画像:背面]
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【 佳 作 】
〔 作 者 〕 八木 博顕
〔 題 名 〕 鬼平の居る風景 [別画像]
■第51回人形改造コンテスト参加作品パンフレット
第51回の作品パンフレットをご希望の方は封筒に140円分の切手を同封し、住所、氏名、第51回人形改造作品パンフレット希望と明記の上、下記までお申込みください。(バックナンバーにつきましてはカスタマーサービスまでお問い合わせください)
〒422-8610 静岡市駿河区恩田原3-7 株式会社タミヤ カスタマーサービス「人形改造パンフレット51」係
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