人形改造コンテスト 第46回入賞作品発表

46回を迎えた人形改造コンテスト。今回も2017年の世相流行を反映した作品を中心に様々なジャンルの力品が寄せられました。
金賞はロングラン上映となった映画の印象的なシーンを集めた首藤秀利さん。人形はアニメーション作品の独特のプロポーションを忠実に再現。限られたスペースに複数の人物がごく自然に配置され、映像の流れも読み取れそう。群像作品ですっかりおなじみとなった首藤さんならではの秀作です。そして、日本陸上界では念願がついに叶いました。桐生祥秀選手の100メートル9秒98達成の瞬間を切り取った永吉実朋さんが銀賞を獲得。手足の筋肉の造形と、路面と体の傾きがうまく呼応して、単体の作品ですが躍動感や喜びが上手く表現されています。銅賞の丸野吉明さんの作品は全体の色使いや背景の表現力の高さが一体となり、ふんわり暖かな雰囲気が感じられる作品です。少女の体と顔のバランスに気を配るとより可愛らしさが強調されたのではないでしょうか。
2017年のスポーツ、芸能、そして政界(?)を賑わせた人物にスポットを当てた話題賞には4作品。2016年のリオ五輪でさらに加速がついた卓球人気。世界で活躍する女子日本代表の三者三様の激しいスマッシュを躍動感たっぷりに作り分けた虫明範雄さん。フィギュア羽生結弦選手の華麗なスケーティングを指先にいたるまで繊細に再現した森尾しょうじろうさん。71歳の佐藤邦彦さんは大ヒットしたワード「35」を使ったアイデア作品で参加。人間の裸の姿は骨格のごまかしがきかないもの。年齢を感じさせない造形力の高さはさすがコンテスト46回皆勤の貫禄です。そして圓田勝爾さんの『このやろー!』は世間を騒がせ、流行語にもなりました…。MM賞はパンサーの車体を上手く作品の台座にて、兵士二人のストーリーも感じさせる西嶋純一さんの作品に。絶叫キャラでブレークしたサンシャイン池崎で応募したのは岡田直人さん。見開いた目、首の筋が驚くほどリアル。コスチュームの見事なレタリングも、まさに「空前絶後の〜」仕上がりです。造形テクニックで際立っていた岡田さんには今回技術賞を差し上げました。
第2回人形改造コンテストの金賞は『縁台将棋』(野口喜昭氏作)という作品でした。今回のコンテストでは藤井フィーバーで脚光を浴びた「将棋」が最も多い題材となりました。ストーリー賞の永島健司さんの『縁台将棋』は45年前の野口氏の作品と全く同じシチュエーションで、藤井聡太四段と加藤一二三九段が対決。古くからの人形改造ファンならきっとこれは!と思ったはずです。このように脳裏に焼きついた思い出の作品をヒントに題材を見つけ出すのも面白いかもしれません。
⇒第47回人形改造コンテスト応募方法はコチラ(締切:2018年10月25日)
入賞作品 ※佳作(五十音順)
■第46回人形改造コンテスト参加作品パンフレット(PDF方式)
第46回の作品パンフレットをご希望の方は封筒に140円分の切手を同封し、住所、氏名、第46回人形改造作品パンフレット希望と明記の上、下記までお申込みください。(バックナンバーにつきましてはカスタマーサービスまでお問い合わせください)
〒422-8610 静岡市駿河区恩田原3-7 株式会社タミヤ カスタマーサービス「人形改造パンフレット46」係