人形改造コンテスト 第47回入賞作品発表
人形改造コンテストの原点である1/35ミリタリーミニチュアシリーズが50周年を迎えた2018年。記念すべき第1作の人形モデル『ドイツ戦車兵セット』の発売以来、はたしてどれくらいの人形達がこのコンテストで様々なキャラクターに“変身”を遂げてきたのでしょうか。
さて今回の金賞は、47年間コンテスト皆勤出品の佐藤邦彦さんの作品。応募された作品の梱包をほどき、今年のテーマは動物…と思いきや、よ〜く見ると!!審査員一同が息を飲んだこの作品は海外アーティストの“BODY ART”と呼ばれる芸術作品がモチーフ。人形改造の中でも観察力とデッサン力が問われる裸体の造形に加え、いろいろなポーズの人間を何人も組み合せ、最終的にボディペイントで動物に見せるといういくつものハードルをクリヤーしての受賞です。
銀賞の長内太郎さんの作品はアイヌの民族衣装の独特な質感表現とともに、限られたスペースの中で上手に空間を作り上げ、作品に一体感をもたせた台座のデザインセンスが評価のポイントです。そして銅賞を獲得した永島健司さんの『U.S.A.』は、2018年流行のフレーズと50年の歴史を刻む1/35MM兵隊人形という新旧の要素をセンスよく一つの作品に融合させたアイデアの勝利ともいうべき楽しい作品です。
平昌冬季五輪にサッカーロシアW杯、夏の甲子園は100回の記念大会と、スポーツのビッグイベントが目白押しだった2018年。永吉実朋さんはそんな中から大坂なおみ選手をチョイス。全米のキュートな受け答えが人気の、2018年の顔の一人でしょう。そして日本各地を電動バイクで旅するテレビ番組の人気キャラクターを製作の近藤一義さん。お二人のそっくりさん改造が話題賞に選ばれました。MM賞は、1/35MMシリーズ第1作へのオマージュでしょうか、細部にわたり丁寧に作り込まれたドイツ戦車兵と、MM初の動物モデルとして親しまれている将校乗馬セットで参加の奥山 潔さん、そして背景に部分的に使われた戦車が兵士の心情を効果的に引き出している浮田直人さんの作品がそれぞれ受賞です。そして森尾しょうじろうさんは世界情勢の鍵を握るキーマンをユニークに表現してアイデア賞を獲得。着想だけでなく、巨大なミサイルをグッと受け止める“逆三角形”の作品の強度保持も見事です。
1/35MMの人形は50年の間に技術的な進化を続けてきましたが、人形改造の面白さは今も昔も変わりません。腕や顔の向きを少し変えたり、小物を組み合わせるだけでもOK。最新の技術でモデル化された人形を使ってみなさんも気軽にコンテストに参加してください。
入賞作品 ※佳作(五十音順)
■第47回人形改造コンテスト参加作品パンフレット(PDF方式)
第47回の作品パンフレットをご希望の方は封筒に140円分の切手を同封し、住所、氏名、第47回人形改造作品パンフレット希望と明記の上、下記までお申込みください。(バックナンバーにつきましてはカスタマーサービスまでお問い合わせください)
〒422-8610 静岡市駿河区恩田原3-7 株式会社タミヤ カスタマーサービス「人形改造パンフレット47」係