第83回 パチッコンテスト 入賞作品発表

83回を迎えたAFVモデルの写真コンテスト「パチッ」。最年少の11歳から82歳までと幅広い年齢層と海外からの参加もふくめたくさんの方にご応募いただきました。情景作品部門は今回、これぞという1〜2作品に絞って応募される方も増えたように思います。上位入賞の中で4作品が縦位置撮影の作品で、銀賞の江藤さんは撮影に工夫をこらし、合成ではなく一枚の写真で表現したものです。作品写真部門は軍用バイクやスクラップ車輌なども入賞し、個性ある作品が多かった印象です。両部門ともに新製品を題材にした作品が少なかった点は残念ではありますが、例年よりもバラエティーに富んだ作品が集まりました。

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【金 賞】

[作者] 人見 明（59）栃木　　 [題名] ヴァーシティー作戦（Operation Varsity）　　 [スケール] 1/35

この作品は、コメット巡航戦車とバイク、歩兵を組み合わせて1945年のヴァーシティー作戦を表現したものです。ポイントは、フロントフェンダーのダメージ感を出すためにアルミ缶を切り取り、装着・塗装したところ。ボディのカモフラージュ網は、ガーゼを水性ボンドに浸して形を整えています。撮影は屋外で背景パネルを使ってローアングルから撮りました。

【銀 賞】

[作者] 西嶋 純一（64）神奈川　　 [題名] 西の砂漠へ　　 [スケール] 1/35

明るい雰囲気の中、忍耐強く奮戦した北アフリカ戦線のニュージーランド軍 LRDG小部隊の情景として撮影しました。窓辺の自然光を用い、車輌上の人形と荷物に緩く焦点を合わせ、車輌前部や背景の砂漠画をぼーっとぼやけた感じにして、従軍カメラマンが熱砂の中で兵士を活写したシーンを狙いました。焦点深度や露出は難しく、いつも試行錯誤です…

【銀 賞】

[作者] 江藤 暢哉（62）福岡　　 [題名] このまま真っ直ぐ突っ込め!!　　 [スケール] 1/35、1/48

疾走するゴリアテとドイツ軍の兵士、それに気づいたアメリカ軍の緊迫感を同時に捉えたいと思い、映画のような双眼鏡越しの構図を思いつきました。上段の角度、アクリル板に描いた円の大きさ、模型の配置、スマートフォンのカメラの位置など、試行錯誤を繰り返しながら、ようやく一枚に収めることができました。気力が続いたのはコンテストのお陰です。

【金 賞】

[作者] 凌 邕明（49）中国　　 [題名] M4A3E8戦車　　 [スケール] 1/35

履帯をゴム製から連結式に交換し、ライトマウントをはじめ、ペリスコープやM2重機関銃などをエッチングパーツで改造、見栄えをよくしました。スタイルを強調するために、雨の流れた跡や埃、サビをウェザリングで表現し、汚れがたまった雰囲気を作り出すために足まわりにはパステルを使っています。臨戦態勢の戦車の姿をリアルに再現しました。

【銀 賞】

[作者] 南 健太郎（32）静岡　　 [題名] 16式機動戦闘車C5　　 [スケール] 1/35

ディテールアップパーツの金属砲身と市販のレジン製タイヤを使用した以外はキットをそのまま組み立てました。製作前から撮影する構図を決めていたので、足まわりを固定し、実車を参考にこびりついた泥や巻きついた草を漆喰や枯草で表現しました。撮影は圧縮効果を狙って望遠レンズを使い、背景は自衛隊車輌らしく日の丸と同じ紅白としました。

【銀 賞】

[作者] 山田 洋介（59）兵庫　　 [題名] Panzer �W70/(A)　　 [スケール] 1/35

末期のドイツ軍戦車らしく長年使い込まれたというより、配備後即実戦のイメージで製作しました。迷彩は時期と写真映えを考え、全体的に明るめに調色。トーマシールドは左前部を脱落状態とし、激しい戦闘状況の表現とともに、足まわりなどを見せる効果を狙いました。偽装用針金や牽引ワイヤー、バケツなどを追加し模型のワンポイントとしています。

過去の入賞作品
2022年（第82回）入賞作品 |2021年（第81回）入賞作品 | 2020年（第80回）入賞作品 | 2019年（第79回）入賞作品 

■第83回パチッコンテスト作品パンフレット
第83回の作品パンフレットをご希望の方は封筒に140円分の切手を同封し、住所、氏名、電話番号を明記して下記宛先までお申込みください。（バックナンバーにつきましてはカスタマーサービスまでお問い合わせください）
〒422-8610 静岡市駿河区恩田原3-7 株式会社タミヤ カスタマーサービス「第83回パチッコンテスト パンフレット」係