TRF前住諭のタイ国際ツーリングカー選手権参戦記
TRF前住選手 みなさんこんにちは。TRFの前住です。この2月に冬の日本を離れ、真夏並の暑さのタイへ出張してきました。2月21日〜23日にかけて開催された「TITC/Thailand International Touring Car Championship」に参戦するためです。タイでは日中の気温が日陰でも36度を越え、湿度も高く、気分も悪くなるほど。今回はそんな酷暑の中で行われたタイ・インターナショナルレースのもようをレポートします!

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■タイ・インターナショナルレースとは?  日本との気温差25度以上!

 タイ・インターナショナルレースとは、タイ国内でのRCの認知度を高めるためタイ国内のRCユーザーはもちろん、アジア各国(インドネシア・日本・マレーシア・シンガポール・韓国・香港・オーストラリア)の有名ドライバーも招待して行われる、国際的なレースです。現在タイには、タミヤTRFのエースドライバー、スリカーン・チャイダスリヤ選手という現役世界チャンピオンがいることもあり、タイのRC人口は急激に増えつつあります。今大会には延べ100名の選手が参加、3日間にわたり文字通りの「熱戦」がくり広げられました。



■練習走行  TRFメンバー勢ぞろい!!

私はまずレース開催2日前に現地入りし、サーキットのデータ取りに専念しました。今回TRFは、企画開発部スタッフの鈴木清和・原俊彦、そして私、この3名に地元タイのスリカーンを加えて4名でレースにのぞみます。

練習走行、地元スリカーンの速さはさすがに群を抜いており、最初から他選手を圧倒します。私たちTRF日本勢もスリカーンに刺激され、また彼のセッティングデータを共有する事で全体的なレベルアップに成功、他チームの一歩先を常に行くという展開になりました。

練習後はレースに向けてミーティングを実施。「ストック」と「モディファイド」2クラスあるレースに、人的、物的に、より効率よく参戦するためエントリーの適材適所化を図りました。2クラスのレースにダブルエントリーする事は条件的に過酷で、1人で準備〜ドライブまでまかなうことはできないのです。そこで、ストッククラスにはスリカーンと原が参戦。モディファイドクラスにはスリカーンと鈴木、前住で参加する事を決定。スリカーンをドライバーの軸に、他の3名でそのフォローを行う作戦にしたのです。

■レース初日  TRF、絶好調の予感・・・
レース初日には午前中にフリープラクティス(自由練習)・午後にコントロールプラクティス(予選レースと同条件での練習)が行われました。コントロールプラクティスの結果によって翌日の予選出走順が決定されるため各選手真剣な表情でレースにのぞみます。コントロールプラクティスではTRFは全員最終ヒート(最もタイムが良い組)のゲットに成功しました。

■レース2日目  まさかの苦戦〜奇跡の逆転!

 レース2日目には予選ラウンドが4回行われますが、1ラウンド目にハプニングが起こります。トップを独走中のスリカーンが突如マシントラブルに巻き込まれリタイア。私自身は予選1ラウンドを終了し4位のポジションを獲得しますが、TRFにイヤ〜なムードが漂います。

続く2ラウンド目にスリカーンもタイムを更新しますが、総合3番手と彼にしてみれば予想外の苦戦。そんな厳しい状況で迎えた3ラウンド目、ここで奇跡が起こります。この時点で気温・路面温度が極限まで上昇し、どのドライバーもタイムアップできず酷暑に苦しめられます。そんな中、ただ一人大幅なタイムアップをする選手が。それが我らがエース・スリカーンでした。過酷な条件下でのレースを最も得意とするスリカーンが3ラウンド目終了時には暫定TQ(予選トップ通過)を獲得。私も5位をキープし、スリカーンの後方にポジションをゲットしました。

この後に予選4ラウンド目も行われましたが、誰もタイムアップする事が出来ず、レース2日目が終了。スリカーン、原、前住は、ほぼ決勝進出を決定していましたが、仲間のサポート(マシンのセッティングや修理)で手一杯だった鈴木が14位と大きく順位を下げてしまったのでした。

■レース最終日  男を見せたTRF鈴木の走り!!

そんな苦戦を強いられていた鈴木が、レース最終日に残された予選最終ラウンドで激走を見せます! 予選最終ヒートで誰もタイムを上げることができない中で、ただ1人快心の走りでタイムを更新! 何と予選6番ポジションをゲット。前日の14位から大躍進です。この鈴木の激走には私もビックリ、感動しました。

結果、ストッククラスはTQスリカーン、4番グリッド原。モディファイドクラスはTQスリカーン、5番グリッド前住・6番グリッド鈴木と、まずまずの予選結果を残す事ができました。

●圧勝のストッククラス!?
決勝レースはストッククラスから。スリカーンが他の選手を寄せ付けない走りで、決勝3ヒート目を待たず早々と優勝を決定させます。彼はホントに速かった。残る2位と3位の争いは、TBエボリューションIII を駆るプライベーター村松選手が2位、原が3位をおさめ、なんとストッククラス上位1-2-3をTBエボリューションIII が独占することとなりました!

●モディファイドクラス決勝1ラウンド
まさかのハプニング!? 暗雲たちこめるTRF!!

強豪ひしめくモディファイドクラス、決勝1ラウンド目。ここでもスリカーンがスタートから独走します。私も彼の後方に控え5位をキープ。そして誰もがスリカーン独走と思ったレース終盤にハプニングが! トップを独走中のスリカーンのマシンが、ストレートエンドで立ち往生している周回遅れのマシンに激突してしまいます。あー何という不運。車を破損し順位を落としてしまい、それまで大差をつけていたHPI の原選手がトップゴール。私は順位を上げ2位でフィニッシュするもスリカーンは3位まで順位を落としてしまいました。ショッキングで後味の悪いファイナルのスタートに、我々のピットはまたもやイヤ〜な雰囲気が。

●モディファイドクラス決勝2ラウンド
完璧なレース運び!? TRF怒涛の走り!

さぁ、ここで1位を取らなければ総合優勝を逃してしまうTRFは怒涛の走りを見せます。スタート直後からトップを独走するスリカーン、そして2位を前住・3位鈴木と上位1-2-3をキープというカンペキな展開! 結果、このラウンドは他メーカーの選手を抑えTRFが1・2位を独占します。この時点でTRFスリカーン、ワタクシ前住、HPI 原選手が同ポイントで並び、優勝の行方はこの3選手に絞られたのでした。

●モディファイドクラス決勝3ラウンド
息詰まる攻防!! タミヤTBエボリューションIII の大勝利!

 同ポイントで並んだ3選手、最終ヒートでトップをとった選手が総合優勝という緊迫した状況で、3ラウンド目はまさにガチンコ勝負になりました。スタートを上手く抜け出したスリカーンがトップをキープ、2位にはHPI 原選手、私もすぐに3位に順位を上げ、最後の力を振り絞って先行する2台を猛追します。3台のマシンが1秒の間隔を保ったまま続くバトルは一瞬たりとも気が抜けません(酸欠しそうでした!)。そんな極限の集中状態を維持しながらのレース展開でしたが、3選手いずれもミスがないまま5分間が経過し、結局そのままの順位でゴール。結果はスリカーンが優勝。私も3位に入賞する事が出来ました。

今回のビッグレースで大きな勝利をおさめたTRF。私たちはこのように常にレースシーンで開発と研究を重ねています。もちろんこのレースで得られたデータも、これからの製品にフィードバックされますから、どうぞご期待ください!


▲今回TB EVO III で参戦したメンバーたち。タイは暑い国でした!



▲レースの舞台となった首都・バンコクにあるサーキット。



▲大活躍のTB EVO III、TRFのマシン勢ぞろい。



▲整備中のボク。この時ばかりは話しかけられても聞こえません!



▲大勢のギャラリーが見つめる中スタートする決勝レース!



▲重圧をはねのけ、地元の多大な期待に応えたスリカーン・チャイダスリア!


▲TB EVO IIIが表彰台を独占したストッククラス。



▲他メーカーの強敵を抑えて1-3フィニッシュを達成したモディファイドクラス。


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