【02 RCシステムの基礎知識 - タミヤRCスタートガイド -】

1.電動RCカーのRCシステム

RCカーはその名の通り、操縦用の「RC(ラジオ・コントロール)システム」を搭載しています。ホビー用のRCカーでは、繊細なコントロールが可能な「デジタル・プロポーショナル方式」を採用しており、RCシステムは「プロポセット」や「プロポ」などとも呼ばれています。RCモデルのなかにはタミヤのXBシリーズのようにRCシステムも組み込み済みの製品もありますが、スタンダードな組み立て式キットでは、好みのRCシステムを用意して車体に取り付ける作業が必要です。

RCカー用プロポセットの構成と機能

一般的なプロポセットは、手元で操作するための送信機と、車体や機体に組込む受信機・サーボ・スピードコントローラーで構成されます。プロポセットには陸・空・海の各ジャンルに合わせて様々なタイプがありますが、電動RCカーでは「2チャンネルプロポ」と呼ばれるタイプを使います。なお、タミヤではRCカーの走行に必要なRCシステムをすべて同梱する「ドライブセット」と呼ばれるセットも用意しています。
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■送信機
送信機はマシンに操作信号を発信するためのコントロールボックスです。RCカー用としては拳銃とステアリングホイールを組み合わせたような「ホイーラータイプ」が一般的で、ホイール部分でステアリング操作、引金のようなレバーで前・後進操作を行います。このほかに、各操作の微調整を行う「トリム機構」や、車両ごとに異なるサーボの設置位置に応じてサーボの正転・逆転を切り替える「リバーススイッチ」が装備されています。なお、カーモデル以外のRCでは2本のスティックで操作する「スティックタイプ」が一般的。スティックタイプのプロポの中には、2本のスティック操作の組み合わせで様々な制御を行えるタイプもあり、シフトチェンジやライトのオン・オフなどの動作も行えるタイプのRCカーでは、スティックタイプのプロポを使う場合もあります。

受信機
受信機は、送信機から発信された電波を受けて信号を取り出し、サーボやスピードコントローラーに伝えます。一般的なRCシステムでは送信機と受信機の双方に同じバンドの「クリスタル」を装着することで、送信機と受信機の電波帯を揃え、コントロール信号を送受信できるようにしています。

サーボ
サーボにはサーボモーターが内蔵されており、受信機からの制御信号で回転する向きやスピード、時間が決められ、サーボホーンを動かします。一般的な電動RCカーではサーボホーンはステアリング(操舵)機構と連結されており、進む方向を制御するのに用いられます。

スピードコントローラー
スピードコントローラー(スピードコントロールアンプ・ESC・アンプなどとも呼ばれます)は、受信機で受けた信号を電圧に変え、モーターの回転数(=マシンの速度)をコントロールします。モーターの回転数はスピードコントローラーから電気が送られる時間の割合で制御されており、低速で走る際は電気が送られる時間の割合が少なく、高速になるほど多くなり、最高速の状態では常に電気が送られます。なお、高出力のモーターを使用する場合は、それに対応したスピードコントローラーが必要になります。モーターをアップグレードする際は、手持ちのスピードコントローラーの仕様を確認しましょう。

★一般的なエンジンカーの速度の調整にはスピードコントロールアンプのかわりにサーボを使います(ステアリング用+スピードコントロール用で計2台を使います)。スピードコントロール用のサーボはエンジンのスロットルと連結されており、エンジンのスロットル開度とブレーキの効きをコントロールします。

プロポ用電池

送信機には単3電池8本が使われるのが一般的です。使用する電池は、長期間安定した出力を引き出せるアルカリ電池を使用すると良いでしょう。なお、電動RCカーでは走行用のバッテリーを受信機用にも共用するタイプが一般的になっており、通常は受信機用の乾電池は必要ありません

プロポのチャンネル数=コントロールできる動作の数

RCキットには、使用するプロポセットとして「2チャンネル・プロポ」や「4チャンネル3サーボ・プロポ」といった表現で指定されています。ここでいう チャンネル数とは、同時にコントロールできる動作の数になります。一般的にRCカーでは、スピード(前・後進)とステアリングをコントロールできればよい ので、2チャンネルプロポが使用されます。プロポには6チャンネル、8チャンネルといった多チャンネルのものもあり、これらのプロポはギヤチェンジ機構 をもったRCカーや、砲塔旋回や砲撃といったアクションを備える戦車などの操作に用いられています。

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  • 4チャンネルプロポ(フタバ アタック4WD)

2.RCカーで使用する電波について

現在、地上・水上用のRCでの使用が認められている電波の種類は表のようになっています。RCカーに使われる電波は27MHz帯、40MHz帯の2波で、この帯域をさらに細かい周波数(バンド)に分けて利用し ます。RCカーに使えるバンドは20種類あり(表参照)、各ドライバーが異なるバンドのプロポを使うことで、最大20台までの同時走行が可能です。RCカーで使用する電波のうち27MHz(メガヘルツ)帯はおもちゃのラジオコントロールやトランシーバーなどにも使われており、使用にあたっての登録・申請等は不要です。一方40MHz 帯の電波はRCモデル専用となっており、40MHzタイプのプロポを使う場合は、(財)日本ラジコン電波安全協会に規定料金を納めて登録を行う必要があります。この登録は登録代行店となっている模型店などで行えます。

★27MHz帯は、以前は1〜6バンド(旧バンド)に分けて使用されていましたが、現在は01〜12バンド(新バンド)に細分化されています。1〜6バンドと01〜12バンドには周波数が同じだったり、近いものがあるため混信しやすくなっています。新・旧バンドのプロポを同時に使用することは避けましょう。

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使用バンドはクリスタルで変えられる

プロポのバンドを決めているのが送信機と受信機についているクリスタルです。ホビーRCではクリスタルを交換できるため、これを違うバンドのものに変えることで、バンドを変えることができます。なお、クリスタルには図のような表示がついています。

★クリスタル変更は必ずペアで
クリスタルには送信機用クリスタルと受信機用クリスタルがあり、それぞれ同じバンド番号が表示されています。クリスタルを変える時、片方のクリスタルだけを違うバンド番号のものにしてもコントロールはできません。またメーカーによっても微妙に違う場合があるため、必ず使用しているプロポと同じメーカーのクリスタルを、送信機用と受信機用をペアにして入れ替えます。

★クリスタル変更にも制限がある
クリスタルを変更できるのは27MHz帯と40MHz帯、それぞれの周波数帯の中に限られているため、27MHz帯の01番と40MHz帯の61番のクリスタルを入れ替えて使うといった用法はできません。また、プロポには電波信号の送り方の違いでAMプロポとFMプロポがありますが、それぞれ専用のクリスタルが使われるため、AMプロポにFMプロポ用のクリスタルを使ったり、その逆もできません。

バンド確認で混信を防ぐ
RCの電波は空中で約2キロ、地上でも500 mも届くことがあります。近くでRCを動かしている人がいたら、必ずそのバンド番号を確認して下さい。もし同じバンド番号だと互いの電波が混信して操縦不能になってしまいます。交互に操縦するか、違うバンド番号のクリスタルを持っている場合はバンドを変えて混信を防いで下さい。同じバンドならば、AMプロポとFMプロポでも混信しますし、トランシーバーやおもちゃのRCにも要注意。27MHz帯が使われていれば、ホビーRCの信号とおもちゃのRCが混信する場合もあります。

電池が減ればノーコンに
送信機用の電池が減っても、受信機用の電池が減っても、マシンはコントロールできない状態(ノーコン)になります。送信機の電池残量はメーターなどで確認できますが、受信機用はメーターがないので要注意。走行用バッテリーを受信機用電源と共用しているモデルの場合には、マシンの速度が落ち始めたら早めに走行をやめましょう。

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クリスタル変更いらずの新RCシステム 2.4GHzプロポ

現在、タミヤでは「2.4GHzタイプ」と呼ばれる新しいRCシステムをラインナップしています。これは無線LANなどでもおなじみの2.4GHzの電波 帯域を使ったプロポで、大きな利点として挙げられるのが使用前のバンド確認が不要という点。ペアリングと呼ばれる初期設定を行うだけで自動的に空きチャンネルを選んでくれるうえ、クリスタル変更も不要です。なお2.4GHz タイプのプロポでは数十台の同時走行が可能といわれており、タミヤのレースでの実例としては28台のマシンによる同時走行の実例があります。また、 2.4GHzタイプのプロポは従来の27MHzや40MHzのプロポとも併用できるので、今後サーキットではより多くのマシンが走行するシーンを目にする機会が増えてくるでしょう。

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