【07 性能アップの楽しみ - タミヤRCスタートガイド -】

性能アップの楽しみ

性能アップというと、より高性能なモーターやエンジンで加速力や最高スピードを高めることと考えがち。たしかに最終的にはそうした強化も必要ですが、その前にやるべきことも多くあります。車を構成する各部を強化してこそ、高性能なエンジンやモーターも生きてくるというもの。タミヤのRCカーにはホップアップオプションと呼ばれる性能アップパーツが多数そろっていますから、うまく使って愛車の性能を高めましょう。

1.パワーをムダなく生かす

同じ性能のモーターやエンジンでも、そのパワーをムダなく生かすことができれば、加速性能やスピードが向上します。
そこで性能アップの第1歩として考えたいのは、パワーロスを減らすことです。

ボールベアリングの使用

モーターのパワーがタイヤに伝わるまでには数多くのシャフトを経由しますが、それらの軸受けには特殊樹脂製のプラベアリングが使われています。これをボールベアリングに交換するのが性能アップの第1歩で、抵抗が減ることでスピードや走行時間の向上が期待できます。ボールベアリングの内部には軸受け部を支えるよ うに小さなスチールボールがおさめられ、それらが回転することでシャフトの滑らかな回転を実現します。なお、ギヤボックス内の軸受をボールベアリング化する場合はギヤボックスの分解・組み直しが必要になりますから、予め ボールベアリングを装備してしまうのもひとつの手です。

フレームやパーツの軽量化加工

同じパワーであっても、車が軽ければ加速が鋭くなるのをはじめ、動きもシャープになります。キットの状態では、RCカーのフレームや各部のパーツは衝突などを考慮した強度で設計されているのが一般的です。穴を開けたり、削るなどして軽量化を図ると強度は低下しますが、効果的に行うことで以下のようなメリットもあります。

1■穴あけや削るのは重い素材ほど効果的
2■回転するパーツの軽量化は、シャープな加速、減速に効果が高い
※タミヤグランプリなどRCレースでは、最低重量が決められている場合があります。パーツの交換を含め、規定内の軽量化にします。

軽量パーツへの交換

穴あけなどの軽量化加工は、まちがえると強度低下につながります。その心配なしで手軽に軽量化できるのが、チタンやアルミなどの軽量パーツ への交換です。RCカーには数多くのビスやナットが使われ、ホップアップオプションのチタンビスやアルミナットに変えればかなりの軽量化になります。そのほかカーボン混入の樹脂パーツなどもそろっています。

熱によるパワーダウンを防ぐ

モーターもエンジンも走行中は熱を持ち、その発熱がひどくなると本来の性能を発揮できないばかりか、ひどい時には焼付きをおこして壊れることもあります。 この発熱によるパワーダウンを防ぐのが放熱性のよいアルミ製のヒートシンク。中にはモーターマウントを兼用するタイプもあります。

2.サスペンション性能を高める

ビギナー向けのRCカーなどでは、サスペンションのダンパーが摩擦を利用したフリクションダンパーとなっている場合があります。これらをオイルダンパーに 交換すればショックの吸収性能は大幅に高まります。また、オイルダンパー自体にもいくつかのグレードがあり、スタンダードな樹脂製をはじめ、より繊細なセッティングが可能な金属製、スムーズ動きを追求し、特殊コーティングが施された高性能タイプなどが用意されています。

3.ステアリング反応をよくする

ステアリングはマシンコントロールの重要ポイント。確実な動作はもちろん、ステアリングの動きを速められれば操縦性能も向上します。剛性を高めてより正確な動きを実現するには、アルミ製のステアリングアームやサーボホーンを使ってステアリング系のガタつきや歪みをおさえたり、剛性を高めてサーボの動きをよりリニアに伝えるハイトルクサーボセイバーを使用するのが効果的。ステアリングの動きを速めるには、動作レスポンスに優れたハイスピードタイプのサーボに換装する方法などがあります。

4.強度(剛性)、信頼性を高める

時速30km/h〜40km/h以上のスピードで走るRCカーは、路面からの衝撃をはじめ、走行中に大きな力を受けます。こうした力でパーツが大きく変形するようでは、イメージどおりの走りは望めません。また、マシンは衝突やコースアウトでも大きな衝撃を受けますが、これらの力はスピードが速くなるほど強まりますから、各部のパーツをより強度の高いものにしたり、脱落しにくいものに変えておくのも重要です。

■シャーシ・フレームの強化
シャーシやフレームは車体の骨格となる重要部分。標準パーツよりもより強度が高く、変形の少ないカーボン混入樹脂を採用したタイプに交換するのも性能アップには有効です。

■パワー伝達の強化
パワー伝達に重要なベルトやシャフトが伸びきってしまったり、衝撃で曲がったり外れたりしては走行不能の直接的な原因になりますから、シャフトやベルト類の強化はレースでの完走率を高めるうえでも有効です。主なものとしては、強化繊維を含んだベルトや軽量の中空ギヤシャフト、滑らかな動きを実現するチタンコーティングされたサスシャフトなどがあり、ドライブシャフトではドッグボーンタイプよりも脱落の心配が少ない、ユニバーサルジョイントタイプのシャフトに換装するのが定番です。

5.パワーアップ

性能アップの最終段階はモーターやエンジンのパワーアップ。
マシンの各部が適切に強化されていれば、そのビッグパワーも十分に生かされるでしょう。

高性能モーターへの交換

モーターは高性能タイプのものが数多く用意されています。モーターにはトルク重視型(加速重視)や回転数重視型(最高速重視)など様々な特性があり、タミヤではツーリングカー向け、バギー向け、クローラー向けなど、車種の特性に合わせたチューンを施したモーターを用意しています。タミヤグランプリなどのレースでは使用モーターが定められているものもあるので、レースに参戦するなら普段から指定モーターでセッティングを煮詰めておくのもよいでしょう。なお、これらのオプションモーターの中には分解整備を行えるタイプも多く、定期的なメンテナンスを行うことでモーターのコンディションを維持できます。

モーター換装時はスピードコントローラーもチェック

モーターの性能を示す値として回転数やトルク以外に「ターン数(単位:T)」がありますが、これはモーター内部にあるローターへのコイルの巻き数を示しています。コイルの太さや巻き方次第で特性は変わりますが、基本的にターン数が少ない(コイルが太い)ものほどハイパワーでバッテリーの消費量も多くなります。こうした低ターン数の高出力モーターでは、スタート時など数十アンペアもの大電流が流れるため、モーターを制御するスピードコントローラーもそれに耐えうるものが必要です。スピードコントローラーには使用可能なターン数の下限が記載されているので、モーターの換装時にはこれを確認し、必要であればより高性能なものに換装しましょう。★XBシリーズに搭載されているスピードコントローラーで利用可能なモーターはOP.68 RS-540スポーツチューンまでとなっています。より高性能なモーターを使用したい場合には、モーターとあわせてスピードコントローラーの換装が必要です。

ブラシレスモーター

従来の電動RCカー用のモーターには「ブラシ」と呼ばれるモーター内部のコイルへ電流を流す部品がありますが、近年ではこのブラシがないブラ シレスモーターと呼ばれるタイプが普及し始めています。ブラシレスモーターは従来のモーターよりも構造が複雑になっており、スピードコントローラーも専用のものが必要ですが、消耗品であるブラシをもたない構造であるためメンテナンスの手間が少なく、耐久性や回転効率に優れるというメリットがあります。また、ブラシモーターと比べるとアクセルオフ時の抵抗(ニュートラルブレーキ)が少ないという特徴があり、スピードコントローラー側でニュートラルブレーキの効き具合を変えることでコーナー進入時の挙動を調整できるため、セッティングの幅を広げられるというメリットもあります。★ブラシレスモーターのターン数と出力の関係はブラシモーターとは異なっており、ブラシレスモーターの18ターンはブラシモーターの28ターンに相当、12ターンはブラシモーターの23ターンに相当します。

「センサー付きブラシレス」もおすすめ

ブラシレスモーターでは、高性能バージョンとして「センサー付きモデル」が用意されています。ブラシレスモーターでは、停止したときのローターの角度によっては発進時にガクつくことがありますが、センサー付きのブラシレスモーターではセンサーがローター角度を検出するため、スムーズなスタートが可能です。なお、センサー付きのブラシレスモーターを使用する場合はセンサーでの監視に対応するスピードコントローラーも必要になるため、ブラシレスモーターを導入する際は、センサー付きにするかセンサーレスにするか、事前に検討しておきましょう。

バッテリーも高性能タイプに

モーターの動力源はバッテリー。高性能タイプのモーターを使用する場合は、バッテリーも高性能タイプを使えばその性能をいっそう引き出せます。ニカドバッテリーなら放電特性を高めた「7.2VレーシングパックRC1600SP」、ニッケル水素バッテリーなら大容量の「7.2VアドバンスパックRC3700HV」、そして繰り返し使用や継ぎ足し充電が可能で、充電や保管の取り扱いも容易なLFバッテリーなど、各タイプの高性能バッテリーが用意されています。また、これらのバッテリーを利用する場合には、スピーディな充電が可能な急速充電器やバッテリーのコンディション維持に役立つ放電機(ディスチャージャー)を導入するのもおすすめです。

★各バッテリーの特性や取り扱いについては01 電動RCカーの基礎知識 もご覧下さい。

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